2007年01月15日

Q 借金を滞納して督促電話が会社にかかる場合、その者を解雇できますか

A 借金に関する問題は、私生活上の事情であるため、原則として懲戒処分や解雇の対象となりません。但し、その従業員が借金を気にするあまり仕事が疎かになっているなどの事情が認められる場合には、譴責等の懲戒処分の対象となる場合がありますが、解雇は難しいでしょう。

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消費者金融からの借り入れは、多数の自動借入機の存在や頻繁になされる広告等の影響から、以前に比べ増加している傾向にあります。
そのため、会社の従業員が、多数の消費者金融から借り入れを行っている、いわゆる多重債務者であったと発覚することも、さほど珍しくないことかもしれません。

消費者金融から借り入れを行っているとしても、きちんと返済を行っているのであれば、企業秩序や業務に影響を与えませんので、懲戒処分や解雇の理由とはなりません。
また、その者が借金の返済を滞らし、会社に督促電話がかかってきたとしても、直ちに懲戒処分の対象となるわけではありません。
なぜなら、貸金業法等(ガイドラインを含む)により、貸金業者が業務の平穏を害するような言動により、その者を困惑させるような取り立てを行うことは禁止されており、業務に支障を来すほどの督促電話については、従業員ではなく貸金業者側に問題があるといえるからです。

このように、借金に関する問題については、原則として私生活上の事情であるため、懲戒処分の対象とはなりません。

もっとも、借金のことを気にするあまり仕事が手につかないという事情や、同僚から借り入れを行い滞納しているなどの事情が認められる場合には、もはや私生活上の問題ではなく、業務に影響を与えているといえますので、懲戒処分の対象となりうるでしょう。

しかし、この場合でも、借金の問題は私生活上の色彩が強いため、懲戒解雇処分等を行うことは適切ではなく、譴責(始末書をとり将来を戒める)などの比較的軽微な処分にとどめるべきでしょう。

なお、自己破産を行った場合でも、多重債務の場合と同じように、原則として懲戒処分や解雇の対象となりえません。これも私生活上の問題だからです。
もっとも、破産には、取締役、生命保険募集人、警備員等の欠格事由が存在します。
そのため、例えば警備員として雇用し、それ以外の職種として就労する可能性がない場合には、解雇の対象となりえます。この点は、多重債務の場合と異なるので注意が必要です。



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kiyotakeyokohari2 at 00:16 │Comments(0)TrackBack(0)clip!問題社員  | 解雇

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